灼けるような恋の先。




晄には昨日あの後一部始終、私と灯が付き合うふりをしたことは伏せて話しておいた。


結果晄は一言『きも』だったけどね。






「今日学校行くの気まずいなー」






昨日の今日で顔合わせるとかしんどいわ。

なんて心の声がもれながら、トーストにジャムを塗って食べる。






「まぁ何かあったら呼べよ!
また整形して菫に近づいたら付き合いたいって言ってたんならまだ付き合うには見合ってないって思ってるってことだろ?
大丈夫だって!この学校で菫に勝てる女とかいねーから!色んな意味で!」



「えー…」



「特に俺ら2人を従わせれる女はお前だけだからな!」



「はは、嬉しくねー」






嬉しくないと口では言いつつも信頼してるやつにそんなふうに言われるのは悪い気はしないよね。






「そろそろ灯起こさなきゃだな!俺起こしてくるわ!」



「わかった、その間ここ片付けとく」






時計を見てバタバタと動きだした晄に頷いて私は食べ終えたパン類を片付ける。



行きながら食べられるようにいつもの如く灯のトーストも用意して。




灯の部屋からは晄の起きろー!って大声とどんどんバタバタ何をやっているのか騒音が聞こえて
いつもと変わらない朝に笑みがこぼれたのだった。






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