灼けるような恋の先。
今までの恋愛の傾向だったら相手がどう思おうが私は私を貫いてたのに、灯の嫌なことはしたくないから我慢しようと思うなんて私も変わったもんだな。なんて思う。
「脅しは良くないよ。
でもわかった、遊んでもいいよ」
「やったー!大好き菫ちゃん!」
私の了承の言葉に飛び跳ねて私に抱きつく楓ちゃん。
「菫ちゃんと遊ぶならメイク直ししてくるから待ってて!」
菫ちゃんはそう言うとバタバタとトイレに走って行った。
その間に帰ろうかと思ったりもしたけどやっぱそれは人として変だよな。
なんて思いとどまって、灯と晄に今日私はパスって連絡を入れる。
「大丈夫?菫ちゃん」
「え?」
2人に連絡を入れた瞬間突然そう話しかけられて顔を上げると
心配そうな顔で同じクラスの文月 燈(ふみづき あかり)ちゃんが見てきていた。
燈ちゃんは灯と同じような意味合いの漢字の名前であかりって読みで珍しいし、ゴツめの漢字と違って童顔な子って認識。
「疲れた顔してたから大丈夫かなって気になっちゃって。
楓ちゃんともそんなに仲良くなさそうだし無理してない?」
「仲良くなさそう?」
「そりゃもう!」
「あはは、うける」
燈ちゃんの迷いない返答に笑返す私。
燈ちゃんはいつも誰とつるむでもなくみんなとそこそこ仲良いタイプだから何度か話したことはあるから私的には話しやすいんだよね。
どっちかと言うとお姉ちゃんみたいな感じ。お姉ちゃんいないから知らんが。