灼けるような恋の先。
学校からずっと手を繋いで途中で制服から楓ちゃんの持っている服に着替えさせられてやってきたのはラブホテル。
ここ入っちゃダメなんじゃ?と思う私とは反対になれた手つきで部屋を決めて普通に入ってく楓ちゃん。
「慣れてるね」
「時々使うから!」
「彼氏?」
「ううん、ただの性欲処理仲間!
ていうか私に興味持ってくれるの嬉しい〜!」
「あぁ…うん」
ピンクの照明でラブホです!みたいな部屋の中に入ってそんな話をする私と楓ちゃん。
楓ちゃんはその間もずっと手は繋いだまま。
「ラブホ来て何すんの?」
「菫ちゃんと密室でイチャイチャしたくてね!」
「イチャイチャしないよ」
「どうして?」
「お互いあんまり相手のこと知らないし、それに付き合ってる訳でもないじゃん。
私は灯と付き合ってるわけだし」
「んー、じゃあ私の話からしようか!」
楓ちゃんはそう言うと、部屋にある机と椅子に私を座らせて向かい合わせる感じで座る。
「私はなんてことない美容整形外科医の娘で父母兄の家族構成。
みんな兄にばかり手を取ってて私は基本放任な家庭。
私すっごいブスだったから中学の時に目を、高校に上がって輪郭とかをいじったかな?
そんでだいぶ顔見れるようになって菫ちゃんの学校に転校してきたの!」
なるほど、お金もあるし整形もできるのはそのためか。
なんて思いながらなんて質問をしようか考える。