灼けるような恋の先。




「どうして私の学校に来たの?」



「それは菫ちゃんに会うためだよ?」



「なんで私にこだわるの?
街で見かけたくらいでここまでするって説明がつかない気がするんだけど」






1番の疑問を聞くと、楓ちゃんは少し考えたあとあはっと笑った。






「小学校の時、私がクラスでブスでいじめられながら帰ってた時菫ちゃんが『しょーもな、ダサ』っていじめてきてた人に言ったんだ。
そしたらその子達が菫ちゃんみたいな美人にそんなこと言われてショックでいじめて来なくなったの。
なんなら次の日から菫ちゃんと会ったところに行ったりしてたよ。
だから菫ちゃんみたいに美人になりたいって思ってた中学の時たまたま街で見かけて、それからずっと調べたりストーカーしてた」






え、そんなことあったっけ?全く記憶にない。



確かに私は昔から冷めた子供でいじめとかダサいとしか思ってなかったけど、全く記憶にないわ。





そんな私の反応を見て笑う楓ちゃん。






「本当に覚えてないんだね?
でもいいの!私はそれで救われたから私も菫ちゃんみたいに美人になるんだ!
でもいくら整形してもその天然物の美人とは違うんだよね、羨ましいよ菫ちゃん」






そう言うと私の方に歩みよってきて突然キスしてきた楓ちゃん。



さすがの私も女の子とキスしたことなんてなくて動揺してしまう。






「ちょっと」



「菫ちゃんのことはなんでも知ってるよ。
歴代の彼氏の年齢日数、好きな食べ物嫌いな食べ物交友関係も全部。
私は本気で凄く菫ちゃんのこと好きなの。
なのに今更卯月灯に取られるなんて許せないよ!」






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