灼けるような恋の先。
突然そう声を張り上げて怒りの表情を見せる楓ちゃんに私は腕を掴まれてベッドに放り投げられた。
その力の強さに驚く。
「卯月灯と別れろなんて言わないから、内緒でもいいから付き合って?
本当はもっともっと菫ちゃんみたいに美人になってから告白するつもりだったけど抑えられない。
これ以上私だけで菫ちゃんを思うのは辛いよ!」
「と、いわれても…」
困りますよ。
そんな私の言葉は楓ちゃんの唇によって遮られた。
「んっ!」
ベッドに放り投げた私の上に乗って何度も何度もキスしてくる楓ちゃん。
「菫ちゃんは処女じゃないからね、私が初めての女になるんだ!」
「なにいってんの」
「普段クールな菫ちゃんがどう乱れてくれるのか楽しみ〜!」
楽しそうに私の洋服の中を手で触り始める楓ちゃんを思わず睨んでしまう。
別に初めてでも減るものでもないしヤられること自体はどうでもいい。
でも、こんな訳わかんない人にヤられるほど私もおちぶれちゃいないよ。
「もしこれ以上私に触るなら私は二度と口も聞かないし顔も見ない。
友達でもなければ知り合いでもなくなる。
なんなら私転校するかもしれないね。
それでもいいなら私の事好きにしたらいいよ」
効くかわからない私の言葉に楓ちゃんはキョトンと目を丸くして目に涙をためてしまった。