灼けるような恋の先。
「灯は私の事好きになる?」
私はこのままでもいいけど、灯的に灯が好きな人と付き合いたいとか思ったらそれは私が縛ることになるから嫌だなとふと思った私の質問に灯は首を傾げる。
「俺菫のこと好きだよ?
菫は美人でクールだけどこうして甘えてくるところとかキュンときたよ。
というか、今さっきのギャップで恋愛的に好きになった、かな?
それまでは友達として大切だったよ。」
「え、急に本音じゃん」
「女の子からの恋愛話に本音で返さない男はダメだからね」
「ふぅ〜さすがモテ男」
私の冷やかしにこらって頭を小突かれた。
やっぱこういう気遣いがモテるんだろうな。
それに私の事好きになってくれたとか嬉しい。
両思いってこんなに嬉しいものなの??初めて知ったんだけど…。
「私、灯のこと今までとは違う感じで凄い好きなんだと思う」
「はは、何がそんなに良かったの?」
「吊り橋効果かなぁー」
「ははは!」
何がそんなにいいかなんて全部としか言えないくらい。
ついこの前までただの友達だったのにこんなに変わるもんなんだな…恋ってすごいわ。
「灯、好き」
「俺もだよ」
溢れそうな程の灯への気持ちを抱えたまま、灯の顔がゆっくりと近づいてきた。