灼けるような恋の先。
晄の気持ち
太陽の光が降り注いで眩しくて目が覚めた。
私も灯も裸のまま抱き合って布団を被っていて昨日の余韻がくる。
「何時だ?」
起きる気配のない灯の横でモゾモゾと動いて時間を確認して私は飛び起きた。
確実に晄が起きてる時間だ。
やばい。余韻に浸ってる場合じゃないわ。
灯の部屋から出るにはリビングを通らなきゃいけないし。
なんて焦りながら服を着て灯の部屋を出るとやはり晄は既に起きてソファーでスマホを弄っていた。
これはもう普通にやり過ごすしかないか。
「おー、菫おはよ」
「おはよ」
「なんで灯の部屋から出てきてんの?」
晄は少しイラついたような声で私にそう問いかけてくる。
だけど私が言葉を発するより先に晄が口を開いた。
「朝から灯と菫が裸で抱き合ってるの見た俺の気持ちわかるか?」
「見たんだ」
「起こそーかと思って菫の部屋行っても居ねぇし、灯の部屋に行ったら2人ともいたんだよ」
イラついたような声音と、イラついた顔で私を睨む晄。
まぁバレてしまっては言い訳とかしようも無いわ。
「付き合ってんだよ、つい最近から」
「なんだよそれ」
「別に晄にキレられる筋合いないだろ。
ここで付き合うなって決まりもないじゃん」