灼けるような恋の先。




別に晄に責められる筋合いはないと言うと、晄はブスくれたままの顔で私に近くにあったマンガ本を投げてきた。あたらなかったけど。






「嫌なんだよ!!お前が誰かと付き合うのも!!この関係が崩れるのも!!」



「意味わかんないんだけど」



「すげームカつく!抜けがけじゃん灯も!!」



「私から告ったから」



「聞きたくねぇよ!!ふざけんなよ!!」






意味不明にキレる晄はそういうと立ち上がって家をバタバタと出ていってしまった。






「はぁ…めんどくさ」






晄の私達への仲間外れにされたくない気持ちが強すぎて面倒な時はあるからそのうち機嫌も戻るだろ。



そんな気持ちでお風呂に入って着替えて朝ごはんを食べていつもの様にいつもの時間に灯を起こす。






「おはよう〜…」






起こされて寝癖と寝ぼけた目を擦りながらモゾモゾと服を着る灯。






「あれ…晄は?」



「私たちが寝てるの見て付き合ってるって気づいてハブてて出て行った」



「え、あ〜〜まじかぁ…」






寝ぼけながらもやばいなぁって顔をする灯はペタペタとお風呂に消えていく。



キリッとした見た目だから寝起きは何度見ても人殺したあとみたいな顔になってるの面白いわ。






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