灼けるような恋の先。
最初の問いかけがあまりにも直球すぎて俺は言葉が出なかった。
俺が菫を好き?
好きって友達としてじゃないのを灯の顔を見ればわかるけど
俺が菫を…。
そう、なのか…?
「違う!菫は俺のモノで!灯も俺のなんだよ!!
俺は菫が好きとかじゃねぇ!」
そうだ、友達なのに好きとかありえねぇ。
あんな無愛想な奴のことなんて。
「そうなの?ならなんで怒ってるの?」
俺の言葉に灯はいつもの笑顔でそう聞いてくる。
嫉妬はしてるけど好きじゃない、好きでいたらダメだろもう。
「別に、仲間はずれがムカついただけ」
菫は俺と付き合うものだと思っていたとしても俺のモノだと思ったってもう無駄だから
灯なら親友だし問題ないだろ。
別に菫のこと好きじゃねぇけど譲ってやるよ。
「幸せにしろよな菫のこと」
俺の言葉に灯は笑うと俺に肩を組んできた。
「もちろんだよ。
それより昼ごはん食べに行かないか?」
「学校は?」
「昼から行けばいいだろう」
「はは!いいな!行こうぜ!」
2人が付き合っても灯がこうして俺と馬鹿やってくれるならまぁいいか。
2人とも俺の大事なヤツに違いはねぇしな。
そう自分に言い聞かせるように思いながら灯と一緒に昼飯を食べに向かうのだった。