灼けるような恋の先。




「晄みたいなヤンチャな男の子だったら大変だろうな」



「だな。でも楽しいよね。
菫みたいな可愛い女の子でもいいけど」



「結局どっちでもいいんじゃん」



「欲を言うならどっちもかな?」



「はは!ウケる、灯のためなら何人でも産むよ」



「お?頑張ってもらおうかな〜?」






冗談っぽく笑いながらも実際に灯とそんなことになれたら私は嬉しいし、ほんとに灯が望むことはなんでもしてやりたい。



こんなに恋で心が動いて何でもしたいなんて気持ちが湧いてくるのがくすぐったくて

でもそんな自分が嫌いじゃない。






「灯とならずっと一緒にいたいと思うよ、私」



「急にデレてくれるんだね?
俺もだよ、今までの女の子に子供だとかそんな話しなかったし。
菫となら一緒に生きていけると思ってる」



「はは、照れるね」



「照れる菫も可愛いね」






灯の本音が嬉しくて、頬が緩むのを自覚していると、袋に金魚を3匹入れて晄が帰ってきた。






「3匹しか取れなかったわ!」



「3匹いいじゃないか。俺たちと同じ数だ。
長生きさせようね」



「そーだなー、俺らも長生きするしな!」



「そうだね」






3匹しか取れなくて少しイライラしていた様子だったけど灯の言葉で満面の笑みになった晄。






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