灼けるような恋の先。




私の言葉に晄はべーっと舌を出して私を見てきた。






「そりゃもちろん俺がイケメンなのはみんな知ってる事だし、灯も負けずイケメンだけどお前も顔面強いの知ってんだろ?
なのに自分カウントしてないって嫌味かよ〜」



「はぁ?」



「確かに菫はクール美人で有名だよね」






晄の言葉に頷いて言葉をつけ加える灯に今度はこっちがベッと舌を出す番だった。






「じゃあ美形4人もこのクラスいるなー」



「お、清々しいなー!」



「晄が嫌味だっつったから変えたんだよ」






なんで自分で自分を美形カウントに入れなきゃなんだ。
そんなことしたら自信満々の自己肯定感むちゃ高の晄と同じようなもんじゃん最悪。




なんて言い合いをしながらその子の自己紹介を聞いていると、楓ちゃんと目が合った。






「先生、あの3人はなんで後ろで正座を…?」






私と目が合うと楓ちゃんは先生にそうたずねる。


そりゃ、転校生からしたら不審すぎるよね。






「あいつらは馬鹿なことして遅刻したから座らせてる」



「ちょっと違和感あるのでもう辞めさせてあげてもいいんじゃないですか…?」






転校生楓ちゃんの言葉に先生は一瞬迷って見せたがこくんと頷いた。







「そうだな、そろそろいいぞ席に戻れ」






あくまで転校初日の子の前であまりいつもみたいなことは出来ないと思ったのか先生はそう言った。




ちょうど足が痺れてき始めてたからちょうど良かったし助かったわ。






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