灼けるような恋の先。
お風呂から上がって水分補給をして
晄が変わらず爆睡してるのを確認した後
私と灯は灯の部屋に入った。
「なんか、緊張するね」
「はは、なんで?」
「なんでかな、毎日日を追う事に菫のこと好きになってるからかな」
「でたでた」
クサイセリフを言うところも可愛いからいいけど、灯以外からこんなこと言われたら鳥肌。
灯はクスクスと笑いながら、ベッドの横にあるゴムを手に取る。
だけど私はその手を掴んでとめた。
「今日は、それ無しでして欲しい」
「菫、それはダメだよ」
「いやだ。お願い…ちゃんと薬は飲むから。今日だけ。」
奴らは付けてくれなかったから。
今日だけはそのままの灯を感じたくてお願いすると、灯は悩みに悩む。
「俺は菫に少しでも不安を与えたくない」
「じゃあそれつけたら私は不安になる」
「でもね…」
「お願い。絶対に灯に迷惑はかけないから」
そんな私の言葉に灯は困ったようにしながらも頷いた。
「今日だけだよ。」
「ありがとう。」
今日だけ。それでいいの。
まだ私たちは子供だから、無責任なことはしたくないから。
私の気持ちをくみ取って灯は優しく微笑むと、そっと口付けをする。
優しく蕩けそうなキスに心が満たされている。
私は灯抜きの生活なんてもう想像も出来ないんだ。