灼けるような恋の先。
翌日
今日は自由行動だから3人で回るけど…ここで問題が発生していた。
「はは、なにあれ?」
「ファンに群がられる晄」
そう、朝からホテルのロビーで女子軍団になにやら囲まれてる晄がいたのだ。
「ウケる、灯のファンは居なくなったの?」
「さぁ?」
なんて言いつつ周りを見るとしっかり遠目に灯を見てる女の子たちはいるから私に配慮して来てないってとこだろうな。
「告白でもされてんの?」
「いや、俺たちを2人にさせて晄はファンと回ってーって」
「あれと回るって物好きだな」
「はは、ワガママさんだからなぁ」
面白いやつだけどワガママだから思ったようには進まないのにな。
でもそんなとこ含めて、というな晄の思うように行くところについて行きたいのかなファンは。
「おーい、灯と菫!
午前中はこいつらと回るから午後から合流しようぜ!
お前らは存分にその間いちゃつけよなー!」
囲まれる晄を遠巻きに見ていた私たちに向かってそう叫ぶと晄は女の子たちとロビーを出ていく。
残された私と灯は顔を見合わせて笑った。
「絶対気遣って言ったよ晄」
「だな、見え見えだっての」
灯の言葉に同意して笑う。
まぁでも見え見えだけど優しい気遣いに甘えることにしよう。
そう決めた私と灯は2人でロビーをでたのだった。