灼けるような恋の先。
クリスマスパーティーをすると決めて早数日。
クリスマスイブは明日に迫った23日。
私はまだプレゼントを悩んでいた。
「どーすっかなぁー」
灯へのプレゼントは腕時計にした。
絶対似合うと思うんだよなぁ、想像しただけで楽しみ。
だけど3人のプレゼント交換は迷うなぁ。
毎年やってるけどだからこそネタ切れって感じ。
なんて悩みながらデパートをほっつき歩いていると、突然ぽんぽんと肩を叩かれた。
「菫ちゃん、久しぶり!
元気そうでよかったよ〜!」
そう言って笑うのは燈ちゃんだ。
燈ちゃんは学校帰りなのか制服で、そういえば今日終業式だったっけなぁなんて思う。
「何してるのー?」
「明日3人でクリスマスパーティーやるからそんときのプレゼント交換のやつ選びに。
毎年やってるからネタ切れなんだよなぁ。
燈ちゃんは?」
「私は明日推しの舞台見に行くからとびきり可愛い服を買いに来た!」
「ああ、なるほど。
なんか意外だったわ燈ちゃんがオタク?って」
パンピっぽいのに。
と言うと燈ちゃんはあっけらかんと笑う。
「よく言われるよー!
小学校からオタクだよ!アニメもアイドルもゲームも舞台も大好き!
身近な男は興味無い!」
あはは!と笑っていうその姿は少しかっこよかった。
そうして自分の趣味を貫いたりできるのは素敵だよね。