灼けるような恋の先。
「どーする?時計回りでいい?」
誰のが来てもいいから晄の言葉に頷くと、私のプレゼントは晄が。
晄のは灯が。灯のを私が受け取った。
灯から回ってきたプレゼントは軽めで小さめ。
「じゃあ開けるぞー!」
「あんまり期待しないでね」
「私のも期待するなよ」
そもそも私たちのプレゼント交換に期待なんてものがあるかは知らないけど。
なんて言いながら包み紙と箱を開けると
3人の名前の入った箸が3膳入っていた。
「いや、色々考えたけどそういえばみんなでおそろい持ってなかったなーって思って名前入りの箸にしてみたんだ」
「へぇ〜いいじゃん、柄も和風でかっこいい」
同じ思考でお揃いにしたのはちょっと気まずいけど。
なんて思っていると、晄が私のプレゼントを開けてクスッと笑った。
「色違いのお茶碗じゃん!これも3人おそろいじゃね?」
「そう、おそろいなかったと思って。でも被ったな」
「いやいや!まじか!ウケる!こんなん奇跡じゃん!」
ケラケラと笑う晄のプレゼントを開けた灯は一瞬驚いたあとクスッと微笑んだ。
「お揃いのパーカーね、金魚の柄」