灼けるような恋の先。
どうしようも無い思いは止まらなくて
晄も何も言わないまま時は過ぎ。
灯の両親が来て泣いて叫んで。
それでも私の事は一切責めなくて、灯の付けていた時計は形見にと私くれるまでしてくれた。
3人おそろいのパーカーも血だらけだったけど、洗って残しておくと晄が引き取った。
親が優しくて灯も優しく育ったんだろうな。
楓ちゃんは自分で自分をさしてほぼ即死だったそうだ。
平穏を取り戻すのはなかなかに難しくて
私も晄もオススメされた精神科に通ったりしている間に高校3年生になっていた。
けれど私はどうしても高校に通う気になれなくて、3人で住んでいた家も辛くて居られなくて
高校3年になってすぐ退学して家を飛び出した。
もちろん晄には何も言わずに。
ここが私たちの終わりの始まりだったんだ。
灯のいない世界を私は受け入れることが出来なかったんだ。