ボロ姫と王子様

「ついた…」

ひたすら歩き、1時間かけて
父の会社へとやって来た。

だけど、もうすでに
夜21時を回る頃ー……
会社は1つも電気がついておらず
真っ暗に静まり返っていた。

少し時間を置いて深呼吸をして
会社のエントランスに近づいてみる。


がー……


《差し押さえ》


また同じ紙が貼られていることに
気づき、力なくその場に崩れ落ちた。


本当なんだ。


嘘じゃないんだ。




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