まぶたにキスして

目の前には、少し苦しそうな顔をした灯くんと、その背後にはクリーム色の天井が見えた。

なんで……私、今、ベッドに押し倒されて……。

あまりの驚きに声が思うように出なくて、彼の潤んだ瞳を見つめることしかできない。

「簡単に男の部屋に入るな、男に触るな」

「男って……」

灯くんのセリフとこの体勢に心臓がうるさく音立ててしょうがない。

「言ったよね、気をつけろって」

「それは……変なことする人に、でしょ?」

私を映す瞳から目を逸らして答えれば、フッと鼻で笑う音がして。

「……っ!!」

目線を彼に戻したのと同時に、灯くんと私の鼻先が触れた。

「俺だってするかもよ。変なこと」

この間、私を抱きしめてくれたときは最初で最後なんて言っていたくせに。

灯くんが何を考えているのか、私をどう思っているのか、全然わからない。

けど……。

自分の気持ちは十分わかっている。

久しぶりに話すことができてからずっと、灯くんへの私の気持ちはどんどん大きくなっているってこと。

つまり……。
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