まぶたにキスして
私が誰かにしてもらう日がくるなんて。
しかも、その相手が兄弟同然だと思っていた幼なじみ。
でも、嫌な気持ちなんて一切しなくて。
代わりに、灯くんと目が合うたびに、胸がトクンと鳴るようになってしまっていた。
『音桜が泣いた時は、こうやって止めてあげるから。悲しいことがあったら俺のところに来て』
幼なじみからのそんな言葉が、ずっと宝物なんだ。
それから月日がたつたびに、この気持ちはどんどん大きくなるばかり。
灯くんがあの時も今も、私のことをどう思っているのかわからないけれど、
私は、あの日からずっと幼なじみとしてもひとりの男の子としても、灯くんのことが好きたまらないんだ。
だから……。