花吹雪~夜蝶恋愛録~
「ん? 待って。何それ、告白?」
遅れて声を出したセナを、陸は笑い飛ばす。
「いえ、一応、プロポーズなんですけどね」
「はぁあああああ?」
犬のくせに何様だよと思いながら蹴り飛ばしたら、逆にじゃれつくように陸が抱き付いてきた。
とんでもないのに懐かれてしまったなと思う。
だけど、一方で、こんなにもわかりやすく愛情表現をしてくれる陸なら大丈夫かもしれないなとも思うから。
「まぁ、とりあえず、うちの実家で鍛えてあげるよ。食うのだけは困らないけど、その代わりにすごい重労働だからね。それに耐えられなきゃあたしの婿になる資格ないから」
突き放すように言ったつもりだったが、しかし何を勘違いしたのか、陸は「ありがとうございます!」と目を輝かせて返事をした。
もう怒る気力もない。
あとで実家に電話をして、大型犬が一匹一緒に帰ることになるけどいいかと聞いておかなくちゃなと思いながら、セナは諦めてじゃれてくる陸の頭を撫でてやった。
END
遅れて声を出したセナを、陸は笑い飛ばす。
「いえ、一応、プロポーズなんですけどね」
「はぁあああああ?」
犬のくせに何様だよと思いながら蹴り飛ばしたら、逆にじゃれつくように陸が抱き付いてきた。
とんでもないのに懐かれてしまったなと思う。
だけど、一方で、こんなにもわかりやすく愛情表現をしてくれる陸なら大丈夫かもしれないなとも思うから。
「まぁ、とりあえず、うちの実家で鍛えてあげるよ。食うのだけは困らないけど、その代わりにすごい重労働だからね。それに耐えられなきゃあたしの婿になる資格ないから」
突き放すように言ったつもりだったが、しかし何を勘違いしたのか、陸は「ありがとうございます!」と目を輝かせて返事をした。
もう怒る気力もない。
あとで実家に電話をして、大型犬が一匹一緒に帰ることになるけどいいかと聞いておかなくちゃなと思いながら、セナは諦めてじゃれてくる陸の頭を撫でてやった。
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