君との想い出が風に乗って消えても
…………。
……あれ……?
……僕……。
また涙が……。
涙が出てくる……。
涙が……。
涙が止まらない……。
悲しいよ……。
どうして……。
どうしてこんなにも悲しいの……?
…………。
……あれ……?
……なんか……眠い……。
なんでいきなり眠気が……。
……でも……ここで眠ったら……。
……でも……でも…………。
……………………。
。.・.*.・.。・.*.・.。.・.*.・.。.・.
「……あれ……? 僕……」
目が覚めたら。
一輪の花やたくさんの草花たちに囲まれていた。
「なんで眠っていたんだろう……。
確か一輪の花やたくさんの草花たちに『また明日ね』って言って
帰ろうとしていたはずなのに……」
外は薄暗くなっていた。
「そうだ、帰らないと。
じゃあ、今度こそ、また明日ね」
僕は、一輪の花やたくさんの草花たちにそう言ってこの場所を出た。
そして今年も。
一輪の花が咲いている間は、ほぼ毎日通い続けた。