ムボウビハート



なんだか、嬉しくてご機嫌なあたしのくちびるからまた、流れるのは、あらたが好きな曲。



紅茶の用意をする、あたしの横顔を眺めていたあらた。



「ってかさ、さっきっから思ってたんだけどあんず、鼻歌もヘタなのな?」



横を見ると、にやにや笑いのあらたと目があった。



「ってか、てか、鼻歌もって何よ?も、って!!」



ムッとして、あらたに言い返せば。



「フツーに歌ってもヘタだし、第一発音も全くなってないし、歌詞も間違えまくりだし。」



鋭い指摘の嵐に、当然のことながら、言い返せなくなるあたし。




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