ムボウビハート



 そんな俺の言葉を聞いて、みる間に笑顔になった男。



「それは、良かった。じゃあ何か、御礼をしないといけませんね。」



柔らかくほほえんでみせた。



「じゃあ、あんずと俺の結婚式では是非、友人代表として挨拶をお願いします。」



真顔で頼めば。



「…いや…それは、ちょっと…」



しどろもどろになる、男。



「冗談ですよ、冗談。」



意地悪く、笑ってみせれば。



「なんだー、本当に焦りましたよー」



胸に手を当てて、大袈裟なアクションをとっている。




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