揺るぎのない愛と届かない気持ち
「まぁ、お父様はどこまで行っても
卑怯だったわね。
なし崩し的に付き合っていて、
もし、バレなかったとしても、
長く続けようとは、思わなかったんですって。
免疫がなかったから、
母性で包まれるように
掠め取られちゃったらしいわ。
じゃぁ、私は何?
君は高木の嫁として努力してくれって、、、言われて
その上浮気されて
今度は戻っきてくれって、
ミルクくさい消毒臭い妻はお嫌でしょって言って、
お父様をはじめとする高木家からの
復縁の要請にも屈しない構えだったのよね。」
「ミルクくさい、消毒臭いは、お母様がいない席で
言われたことでしょ。
まさかお祖母様から直接、その話を聞かされたの?」
「あらスルーしないのね、そこのところを。
あの当時高木家はただただ大きな平家の
日本家屋だったのよ。
障子、襖で隔たれているだけのね。
壁に耳あり障子に目あり、、、
あの時の高木の使用人さんたちはみんな
私の味方だったのよ。
あのお相手さんが高木の家を去って、
お父様やお祖母様が
お祖父様に叱責されたことまで、
全て、
報告が入っていたの。」
「お母様は、、、」
「味方は大事にしないとね。
ただ、
泣くばかりの人生は私には向かないのよ。
お祖母様に従っているようで、
一番楯突いていたし。
お祖父様には、ただただ、恐れ入って
尊敬していたわ。
お祖父様はおうちの中のこと、会社のこと、
本当によくご存知で、
どうしてかしらって、よく観察をしていたらわかったの。
スパイとはちょっと違うのだけど、
ご自分の耳になる優秀な御庭番を
使っていらしたのよ。
それを
お母様もちょっと真似しただけ。
これはね、お祖父様だけがご存知。
諒子さん、さすがだねって。
褒めてもらったのよ。」
本当に母には恐れ入る。
あのまま警察庁を辞めなかったら、
今頃は女性初の警視総監、、、は無理でも
警察のトップに君臨していたと思う。
「まぁ、あのお相手さんには勤まらず、
泣いて勘弁してくださいって、言われたらしい。
とっとと逃げ出せばよかったけど、
あの高木の家をして逃げ果せるわけもなく
最後は泣いて赦しを乞うた、というところ。
お祖父様もお祖母様もお父様とのことなどは
聞きたくもなかったから、
お父様を預かっていた伸哉さんと
お父様とお相手さんで、
いろいろと聞き取り調査を、されたということ。
伸哉さんもお祖父様の耳ね。
片腕でもあるわ。
伸哉さんの奥さんのカズさんには
お母様の耳役になっていただいたの。
お祖父様のおかげね。」
卑怯だったわね。
なし崩し的に付き合っていて、
もし、バレなかったとしても、
長く続けようとは、思わなかったんですって。
免疫がなかったから、
母性で包まれるように
掠め取られちゃったらしいわ。
じゃぁ、私は何?
君は高木の嫁として努力してくれって、、、言われて
その上浮気されて
今度は戻っきてくれって、
ミルクくさい消毒臭い妻はお嫌でしょって言って、
お父様をはじめとする高木家からの
復縁の要請にも屈しない構えだったのよね。」
「ミルクくさい、消毒臭いは、お母様がいない席で
言われたことでしょ。
まさかお祖母様から直接、その話を聞かされたの?」
「あらスルーしないのね、そこのところを。
あの当時高木家はただただ大きな平家の
日本家屋だったのよ。
障子、襖で隔たれているだけのね。
壁に耳あり障子に目あり、、、
あの時の高木の使用人さんたちはみんな
私の味方だったのよ。
あのお相手さんが高木の家を去って、
お父様やお祖母様が
お祖父様に叱責されたことまで、
全て、
報告が入っていたの。」
「お母様は、、、」
「味方は大事にしないとね。
ただ、
泣くばかりの人生は私には向かないのよ。
お祖母様に従っているようで、
一番楯突いていたし。
お祖父様には、ただただ、恐れ入って
尊敬していたわ。
お祖父様はおうちの中のこと、会社のこと、
本当によくご存知で、
どうしてかしらって、よく観察をしていたらわかったの。
スパイとはちょっと違うのだけど、
ご自分の耳になる優秀な御庭番を
使っていらしたのよ。
それを
お母様もちょっと真似しただけ。
これはね、お祖父様だけがご存知。
諒子さん、さすがだねって。
褒めてもらったのよ。」
本当に母には恐れ入る。
あのまま警察庁を辞めなかったら、
今頃は女性初の警視総監、、、は無理でも
警察のトップに君臨していたと思う。
「まぁ、あのお相手さんには勤まらず、
泣いて勘弁してくださいって、言われたらしい。
とっとと逃げ出せばよかったけど、
あの高木の家をして逃げ果せるわけもなく
最後は泣いて赦しを乞うた、というところ。
お祖父様もお祖母様もお父様とのことなどは
聞きたくもなかったから、
お父様を預かっていた伸哉さんと
お父様とお相手さんで、
いろいろと聞き取り調査を、されたということ。
伸哉さんもお祖父様の耳ね。
片腕でもあるわ。
伸哉さんの奥さんのカズさんには
お母様の耳役になっていただいたの。
お祖父様のおかげね。」