揺るぎのない愛と届かない気持ち
帰国が間近に迫った頃
やはり
私は少し怖かった。

「大丈夫だから。
ちゃんと守るから心配をしないで。」

東吾さんは私を抱きしめながら
言ってくれた。

悠も

「ぼくもまもる!」


正義のヒーロになって見えない敵に、
足蹴りをしてくれた。

もうこの波は越えられないと、
挫けるほどの辛いことはあったけど
思えば東吾さんの私への気持ちは
揺らぐことなく
私を支え続けてくれた。

本当はみんなが穏やかで幸せだったら
よかったのに
神からの案配はうまくいかない。

うまくいかないから
私たちは努力をしないといけない。

本当に恵まれすぎている環境で
わかった風なことは言えないけど。

周りに感謝をしながら
私は東吾さんと夫婦を全うしていきたい。
二人して
悠が成長するのを見守っていきたい。



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