課長と私のほのぼの婚
もうすぐ交際半年になるが、陽一が敬語なので冬美も合わせている感じだ。ちなみに彼は誰に対しても丁寧な言葉遣いである。
『よかった、間に合いましたね。実は先ほど営業部の緊急会議に呼ばれまして、帰りが遅くなりそうなんです』
「えっ……じゃあ、夕飯は」
『食事が出るそうなので、僕の夕飯はナシで大丈夫ですよ』
「そうなんですか」
がっかりすると同時に自覚した。課長と一緒にご飯を食べるのを、かなり楽しみにしていたのを。
夕飯作りというミッションからは解放されたけれど。
『冬美さん? どうかしましたか』
「あっ、いえ。遅くまでお仕事、お疲れ様です。がんばってください!」
大げさなエールは照れ隠しだ。新妻の心情を知ってか知らずか、陽一が明るく笑う。
『ありがとう。終わったらすぐに帰りますね』
「はい。あ……」
通話を切ろうとして、はっと気づいた。
「あの、朝ごはんは何がいいですか?」
今朝は出勤途中にあるパン屋さんで朝食を済ませた。昨日の結婚式とかパーティーとか二次会とか、あれやこれやで疲れてしまい、二人とも寝坊したのだ。
『よかった、間に合いましたね。実は先ほど営業部の緊急会議に呼ばれまして、帰りが遅くなりそうなんです』
「えっ……じゃあ、夕飯は」
『食事が出るそうなので、僕の夕飯はナシで大丈夫ですよ』
「そうなんですか」
がっかりすると同時に自覚した。課長と一緒にご飯を食べるのを、かなり楽しみにしていたのを。
夕飯作りというミッションからは解放されたけれど。
『冬美さん? どうかしましたか』
「あっ、いえ。遅くまでお仕事、お疲れ様です。がんばってください!」
大げさなエールは照れ隠しだ。新妻の心情を知ってか知らずか、陽一が明るく笑う。
『ありがとう。終わったらすぐに帰りますね』
「はい。あ……」
通話を切ろうとして、はっと気づいた。
「あの、朝ごはんは何がいいですか?」
今朝は出勤途中にあるパン屋さんで朝食を済ませた。昨日の結婚式とかパーティーとか二次会とか、あれやこれやで疲れてしまい、二人とも寝坊したのだ。