課長と私のほのぼの婚
なんという言い草。確かに冬美はアイドルオタクで、そのとおりの行動をしている。だけど『推し活』は浪費じゃなくて応援。よく食べるのも事実だが、二倍というのは大げさだ。


「やっぱり悪意満載じゃないですか」

「うーん、難しいな。でも僕としては、まったく悪意を感じなかったし、むしろ彼は心配そうな感じでしたよ」

「心配?」

「少しは貯金しているのか。今に食べすぎて病気になるんじゃないか、という感じです」

「なっ……そんなの、余計なお世話ですし!」


冬美は口を尖らせるが、課長はなぜか微笑ましそうに笑う。


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