激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす
「もうみどりの寝る時間になるから今日は帰るね。ごちそうさまでした」
「ああ。ゆっくり時間を取って四人で食事でもしよう」
「うん。私、お寿司が良い」
片手をあげて主張するみどりちゃんに、聖さんはデレデレだった。
そのデレデレは、姪に対する叔父でしかない。
「可愛い子だね」
「まあ、俺が父親代わりで育児したからな」
完全に親目線の聖くんには、みどりちゃんの複雑な気持ちは一生伝えてはいけないと思った。
「ママ、あのね、おねえちゃんってパスタ上手なのよ」
「良かったわねえ」
「うん」
真っすぐて少し幼いながらも純粋で可愛らしい。
ククッと彼が笑うと、彼は思い出したようにステンドグラスの瓶で作ったアロマオイルをみどりちゃんに渡した。
「わー。いい匂い。なんだかデザートみたいで美味しそうね」
「ふふ。食べちゃいそう。美優さんって調香師なんですよね。この調香も貴方かしら」
「あ、ふぁいっ」
緊張して噛んだ私に、美人親子はクスクスと笑ってくれたのだった。