激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす
エピローグ
エピローグ


「……なんで美麻ってばそんなに浮かれてるの」
「あんたが一番浮かれなさいよ」


 年末に私と美麻が訪れたのは、クラシックホテル『シャングリラ』だ。
 美麻は、私が聖さんを紹介したときに招待を取り付けていた。
 私は会社経由でも招待状を貰っていたけど、社長の粋な計らいで別行動させてもらっている。
 あれから婚約したことは一緒の研究室内でお知らせしておいた。
 今日は大々的には伝えはしないけれど、彼のお世話になっている方々には軽く挨拶する予定らしい。

「聞いた話では『Madonna』のCMの歴代モデル全員来るんでしょ。今年のイメージモデルの子も爽やかで可愛いんだよ」
浮かれている美麻が今日は可愛く見える。

「すごいわね、クラシックホテル『シャングリラ』の大ホールよ。確かあそこ、立食なら3000人は入れるんじゃなかったかしら」
「三千人もっ」
「ああ、そこで入社式もしてるよ」

 美麻が興奮するのも分かるかもしれない。
 芸能人に会えるのは確かに少し楽しみだ。
 それに恋人募集中の美麻は気合もいれている。
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