激甘御曹司は孤独な彼女を独占愛で満たす
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一夜明けて、自分がとんでもないことをしたことは分かった。
顔を洗おうと鏡の中に浮かぶ自分を見て、気づく。
首筋に浮かび上がるキスマーク。腰に残る鈍痛。
そして泣きはらした目。
情事の痕が残る自分の身体に愕然とした。
なのに心は驚くほどに落ち着いていた。
昨日までが荒れ狂う嵐としたら、今日は凪で、色んな物が削れ落ちて心が軽くなった感じ。
これほどまでに人への憎悪をため込むと、自分の心の負担が大きいのだと理解できた。
それを全て捨てることが出来たので、落ち着いてるんだ。
そう。きっと心の負担になる物は、愛情があっても捨てなきゃいけないんだね。
そして、一時的でもいい。こんな荒れている私を受け止めてくれた彼には、感謝してもしきれない。
この短い間だけでも、私に手を差し伸べて救ってくれたのは紛れもなく彼なのだから。
シャワーを借りて、化粧水でお手入れしながら、今の自分が今までの堅物真面目人間だったら怒らなかった事ばかりで、上手く状況が理解できなかった。
それでもこれでいい。
戦える。