白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
ホテルに行ってみると、広い部屋でお風呂もベッドも広々としていて、私は目を輝かせる。
先にシャワー浴びろと言われて、少し戸惑ったものの、広々としたバスルームを見て、まぁいいかと先に入らせてもらった。
おいてあったバスローブに着替えてバスルームから出ると、琥白さんがテーブルの前のソファに座ってこちらをじっと見ている。家でも髪を乾かせとうるさいので、しっかり乾かしてみたが、なにかまだ不服だろうか。
「なんですか?」
「いや、少し自分のこと興味持ったのかなと思って」
「どういう意味ですか」
「それより腹減っただろ。ルームサービス頼んでおいた。ワインも飲む?」
琥白さんはそう言いながら、いつの間にかテーブルの上に用意されている食事と、そしてワインを指さした。
喉も乾いているし、お腹も減っている。とても魅力的なお誘いだ。
「……はい、いただきます」
「俺もシャワー浴びてくるから、先に好きなの食べて飲んでろ。足りなかったら好きなもの注文してろ」
琥白さんはそういうと自身もバスルームに向かう。
その姿を見て、なぜかやけに緊張してしまい、私は置いてあったワインを煽った。