白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
18章:入籍
それからすぐに私と琥白さんは入籍した。
パスポートなどの手続きが終わればパリにハネムーンに行く予定で、結局、パリに行くのは入籍から2週間後となった。
ーーー入籍した日。
その夜、覚悟して寝室に向かった私を、琥白さんは寝室で待っていてくれた。
「おいで」
低く艶のある声に導かれるように、私は琥白さんの前まで歩いていく。
琥白さんは私を抱きしめると、目の前で微笑んだ。
その笑みに、胸がぎゅうと掴まれたようになる。
そして、ドキドキ、じゃなくて、ドッドッドッと大きな心臓の音が頭まで響いてきた。