白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

「そんな嬉しそうな顔して、何を想像したんですか? 私が鍛錬と言ったのは、もちろん、ふたばさん相手に、ですよ?」
「え……?」

 予想外の言葉に眉を寄せて固まっていると、琥白さんは心底楽しそうに微笑む。

「私は生涯、キスもセックスも、あなたとしかするつもりはありませんから」

 そして加えた。「いくら魅力的な女性が私を誘惑してきてもね」

 私はただその言葉に黙り込む。

(この人は、どこまでわかっているのだろうか? もしかして全部? まさか……)
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