白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
結局琥白さんはシンプルなプリンを選び、私はイチゴ。
二人、ソファで並んで食べる。
「おいしいですね」
「あぁ、うまいな」
琥白さんがプリンを口に入れるたびに嬉しそうにしているのを横目で見ながら、私は自分のものを食べ進める。
すっかり食べ終えた時、
「琥白さんって、意外なものが好きなんですね」
というと、琥白さんは不思議な顔をしてこちらを見ていた。
琥白さんは、私が琥白さんがプリン好きだと知らないと思っているので、心底不思議そうな表情だ。
私はそれに吹き出しそうになる。
「いえ、なんでもないです」