Extra Fight集 〜年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません〜
「加藤さん……私がここについた時に爆睡しちゃってたんですよー。もう列も動いちゃってたし……どうしようかと思って……」

これが、僕の家だったとしたら、ここぞとばかりに堪能したであろう膝枕だったが……。
今はそんなことを言っている場合じゃない!

「行こう!」

僕は急いで起き上がるが、くらっと目眩がして、また綾香の膝の上に倒れてしまう。

「加藤さん……具合悪いんじゃないですか……?」
「いや……違うんだ……ただ……ちょっと寝不足で……」
「そうですか?仕事大変そうですもんね。今日ランド行くのやめときます?」
「それはない」

言えない。
まさか、このデートを成功させるための下調べで徹夜したなんて。
スマートに案内して、綾香に喜んでもらおうと計画をしたはずなのに……。
案内……スマート……パス……。
あああ!!!
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