Extra Fight集 〜年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません〜
ランドに入場してすぐ、僕が綾香に
「まずここに入ろう」
と連れてこられたのが、入口近くにあるショップ。Tシャツやらお菓子やらぬいぐるみやら、たくさんの品々が所狭しと並んでいる。
綾香はそういったものに目もくれず、真っ直ぐに向かって行ったのが、たくさんの耳が並んでいるエリアだった。
「そっか。加藤さん、初めて見るんだ……」
僕の無言を、肯定と受け取った綾香が、ニヤニヤした顔で僕を見てくる。
……見たことがない、訳ではない。
実物を、見た記憶がないだけだ。
「加藤さん加藤さん」
綾香は、黒い大きな丸い耳に、赤いリボンがついたカチューシャを頭につけて
「どうかな?」
と聞いてきた。
「まずここに入ろう」
と連れてこられたのが、入口近くにあるショップ。Tシャツやらお菓子やらぬいぐるみやら、たくさんの品々が所狭しと並んでいる。
綾香はそういったものに目もくれず、真っ直ぐに向かって行ったのが、たくさんの耳が並んでいるエリアだった。
「そっか。加藤さん、初めて見るんだ……」
僕の無言を、肯定と受け取った綾香が、ニヤニヤした顔で僕を見てくる。
……見たことがない、訳ではない。
実物を、見た記憶がないだけだ。
「加藤さん加藤さん」
綾香は、黒い大きな丸い耳に、赤いリボンがついたカチューシャを頭につけて
「どうかな?」
と聞いてきた。