Extra Fight集 〜年下上司が、地味な私への溺愛を隠してくれません〜
「……綾香」
「何?」
「……納得いかないんだけど」
「何が?」
綾香は、リボンがついた、黒いねずみの耳カチューシャを身につけて、ご機嫌だった。
カップルでつけるというのなら、僕もねずみの耳をつけてしかるべきだろう。
それなのに、綾香が選んだのは
「何で、海賊の帽子なの?」
「それ……は……」
綾香が言いづらそうにモゴモゴしている。
「それは何?」
「それはですね……」
「言わないとここでキスするよ」
「加藤さんにすっごく似合うと思ったからです!!!」
「言わないでよ!って……え?」
この海賊の帽子というのは、有名なハリウッドスターが身につけたものによく似ていた。
「……加藤さん、顔立ち綺麗だから……それ被ったところ……見てみたかったんです……」
綾香が、僕に似合うと思って選んでくれた。
前、僕は綾香に似合うと思ったワンピースを買った時と、同じ気持ちを今持ってくれているのだとしたら……。
やばっ……すごくすごく嬉しい……!
「わかった。僕はこの帽子を被ってるよ」
でも。
僕は周囲を見ていて気づいたことがもう1つあった。
「何?」
「……納得いかないんだけど」
「何が?」
綾香は、リボンがついた、黒いねずみの耳カチューシャを身につけて、ご機嫌だった。
カップルでつけるというのなら、僕もねずみの耳をつけてしかるべきだろう。
それなのに、綾香が選んだのは
「何で、海賊の帽子なの?」
「それ……は……」
綾香が言いづらそうにモゴモゴしている。
「それは何?」
「それはですね……」
「言わないとここでキスするよ」
「加藤さんにすっごく似合うと思ったからです!!!」
「言わないでよ!って……え?」
この海賊の帽子というのは、有名なハリウッドスターが身につけたものによく似ていた。
「……加藤さん、顔立ち綺麗だから……それ被ったところ……見てみたかったんです……」
綾香が、僕に似合うと思って選んでくれた。
前、僕は綾香に似合うと思ったワンピースを買った時と、同じ気持ちを今持ってくれているのだとしたら……。
やばっ……すごくすごく嬉しい……!
「わかった。僕はこの帽子を被ってるよ」
でも。
僕は周囲を見ていて気づいたことがもう1つあった。