スタンドバイユー
「ごめんね。寝ちゃって。下でタクシー呼んで帰るね。じゃあ…おやすみなさい」



出て行こうとするあたしを不意に彼が抱き締めた。


「って、言うか。なんか勘違いしてるみたいだけど、俺が一緒に居たいんだよ」


鼻を人差し指で擦る癖。



彼の声がとても優しい



「いいの?あたし、離れたくなくなっちゃうよ?」



「あぁ。離れんな。ぜってー離れんなよ。ってか、離してやんねー」


あたしの不安を見透かしたように、あたしなんかよりも、もっともっと強く、抱きしめ返してくれた彼。




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