一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
熱に浮かされたような吐息交じりの声が私の耳をかすめた。
「その先は一か月後か。長すぎるな。……十年に比べれば短いか」
「きっと一瞬だよ。私たちが出会うまでも、長かったけどすぐだったんだから」
深冬は私が欲しいという気持ちを隠そうともせず、唇を甘噛みしては舌を絡め取った。
恐ろしい思いをしたからだろうか、彼の行為のひとつひとつが愛おしくて尊い。
私も負けじと彼にキスを返したが、これはやめておいた方がよかった。
お互いにもどかしい欲望を抱える羽目になり、唇を触れ合わせるだけでは足りなくなったからである。
「その先は一か月後か。長すぎるな。……十年に比べれば短いか」
「きっと一瞬だよ。私たちが出会うまでも、長かったけどすぐだったんだから」
深冬は私が欲しいという気持ちを隠そうともせず、唇を甘噛みしては舌を絡め取った。
恐ろしい思いをしたからだろうか、彼の行為のひとつひとつが愛おしくて尊い。
私も負けじと彼にキスを返したが、これはやめておいた方がよかった。
お互いにもどかしい欲望を抱える羽目になり、唇を触れ合わせるだけでは足りなくなったからである。