お嬢様の憂鬱【上】



「ねぇ、君ヒマぁ??」


フー、フーと荒い息を吐きながら

てかてかとした顔を私に近付けて来る、中年のオヤジ


「…ヒマですけど。」

冷めた顔で、私は中年オヤジに言った



「名前はぁ??」


「………なる」


私の名前は一ノ瀬 月(るな)

“なる”っていうのは偽名


まぁ、見てのとおりだけど



< 2 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop