お嬢様の憂鬱【上】
◇
「――るな!―るな!!!」
重い瞼を開けると、
そこにはお母さんやお父さん、もう、この世にはいないはずの・・・お姉ちゃんがいた。
皆、仲良さそうにご飯を食べていた
「るな、食べないの?」
私がぼーっとしていると
姉の“なる”が言った
コク
小さく頷き、ご飯に手を伸ばそうとした瞬間、
いきなり視界が歪みはじめた
「うっ・・・」
気持ちわるい。
今までにないくらいの吐き気、めまいに襲われた
「たすけ・・・・・」
お母さんに手を伸ばそうとした
だけど
「え?なに言ってるの・・・?あなたなんて、いなくなればいい――いなくなれば――」
イナクナレバ――・・・?
私は
イラナイ・・・?