お嬢様の憂鬱【上】



はるとくんは目をそらし


「当たり前だろ……お前はおれにとって…」



そう言いかけて口どまってしまった


「ありがとう…」


わたしには、はるとくんに心配してもらえたことがなによりも嬉しかった



「………」



はるとくんは無言になりどうしたのだろうか…と、心配になり、前をむくと



はるとくんの広い胸が目の前にあった


抱きしめられているというのに気付くのに


そう時間はかからなかった


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