お嬢様の憂鬱【上】
◇
ガチャ
あたしは扉を開けると
いつものようにニコニコした
はるとが立っていた
「おはよう」
「うん・・・」
あたしは、
目線をずらした
すると
「なんかあった??」
「・・・は?」
なんで??
と、思ったハズが
口に出てしまってたようだ
「ん−るな、いっつも悩んでるときって目ぇそらすじゃん。いつもはちゃんと見るのに――みたいな」
そうなんだ・・
あたしでも
知らなかったよ・・・
「うん、ちょっとね」
「そっか。言いたい時は、言えよ。そっちの方がすっきりするぞ」
「ありがとう」
あたし達はその言葉っきり
無言で学校まで言った