片恋
*
伊月くんに手を引かれてたどり着いたのは、屋上へ続く階段。
先ほどチャイムも鳴っていたし、各教室で授業も始まったのだろう。
あれだけ賑やかだった休み時間の廊下が、静まり返っている。
「い、伊月くん……、どうしたの? なんで、あそこにいたの?」
胸を手のひらで押さえながら、息を整える。
私の手を握ったままの伊月くんは、目を合わせてくれない。
伊月くんに手を引かれてたどり着いたのは、屋上へ続く階段。
先ほどチャイムも鳴っていたし、各教室で授業も始まったのだろう。
あれだけ賑やかだった休み時間の廊下が、静まり返っている。
「い、伊月くん……、どうしたの? なんで、あそこにいたの?」
胸を手のひらで押さえながら、息を整える。
私の手を握ったままの伊月くんは、目を合わせてくれない。