片恋

「関係……ないかもしれないけど……」


ひと声出すごとに、震える。

でも、今引いちゃいけない。


「関係なくても、私には聞く権利があると思う」

「あー、まあ、実際巻き込んでるしね」


延藤くんは、面倒そうに頭を搔く。


「じゃあ、俺と本当に付き合ってくれる？　そしたら、教えてもいいよ」

「なっ……、なんでそうなるの……!?」

「言ったじゃん。俺、伊月が大嫌いなの。真桜ちゃんを俺に取られたって知ったら、すっごい悔しがるだろうね」