片恋
*
店員さんに部屋に案内されて、薄暗いパーティールームへ入る。
こんな広い部屋、初めて。
カラオケ自体あまり行かないし、行っても少人数で友達と入るくらいだから、今までは小さめの部屋にしか入ったことがなかった。
1、2、3、4……。
心の中で、人数を数える。
8人もいる。
それは、これくらい広いスペースがないと入れないよね。
「あの子ってさ……、蕪木さん。コウが誘ったの?」
「そうなんじゃない? 彼女だし。邪魔だよね」
「コウの彼女ってだけで、ウザいのに。普通、ついてくる?」
ヒソヒソ話にしたつもりなのだろうけど、女子の会話はばっちり聞こえている。
場違いだってことは、私が一番分かってるんだけどな……。
気まずい。
店員さんに部屋に案内されて、薄暗いパーティールームへ入る。
こんな広い部屋、初めて。
カラオケ自体あまり行かないし、行っても少人数で友達と入るくらいだから、今までは小さめの部屋にしか入ったことがなかった。
1、2、3、4……。
心の中で、人数を数える。
8人もいる。
それは、これくらい広いスペースがないと入れないよね。
「あの子ってさ……、蕪木さん。コウが誘ったの?」
「そうなんじゃない? 彼女だし。邪魔だよね」
「コウの彼女ってだけで、ウザいのに。普通、ついてくる?」
ヒソヒソ話にしたつもりなのだろうけど、女子の会話はばっちり聞こえている。
場違いだってことは、私が一番分かってるんだけどな……。
気まずい。