片恋
延藤くんは、ポカーンとした表情で私を見たあと、プッと吹き出して笑った。
「あははっ、真桜ちゃん、正直すぎ。俺のこと、好きじゃないとか」
「だって、嘘ついたって意味ないし……。知ってたでしょ?」
「まあね」
私と延藤くん、お互いがお互いをよく思っていないことなんか、明白。
だから今さら、取り繕う必要はない。
まさか、楽しそうに笑われるとは思わなかったけど。
「ってことは、俺の歌が好きだってことも、本音なんだ」
「うん、それは本当。すごく感動しちゃったし」
「マジか……。こんなつもりじゃなかったんだけどな」
「……?」
「あははっ、真桜ちゃん、正直すぎ。俺のこと、好きじゃないとか」
「だって、嘘ついたって意味ないし……。知ってたでしょ?」
「まあね」
私と延藤くん、お互いがお互いをよく思っていないことなんか、明白。
だから今さら、取り繕う必要はない。
まさか、楽しそうに笑われるとは思わなかったけど。
「ってことは、俺の歌が好きだってことも、本音なんだ」
「うん、それは本当。すごく感動しちゃったし」
「マジか……。こんなつもりじゃなかったんだけどな」
「……?」