片恋
ナデシコの正体を知った日から、私たちの間には特に進展がないこと。
伊月くんと付き合うどころか、私は今好きでもなんでもない延藤くんの彼女だということ。
その辺まで話したあたりで、今井先生は片手で頭を抱えて、
「待って、追いつかない、ストップ!」
と、制止を要求した。
「えっ? ちょ、ちょっと待って、私、ふたりはとっくに付き合ってると思ってたんだけど? だって、蓮が女の子とずっと一緒にいるなんて今まで……。というか、蕪木さん、延藤くんの彼女なの? え? どういう……、え?」
疑問符だらけの今井先生は、その様子だけで、どれだけ動揺しているのかが手に取るように分かる。
私だって、おかしな話だと思う。
あなたの弟さんのことを好きだと言いつつ、他の男子の彼女です。……なんて。
伊月くんと付き合うどころか、私は今好きでもなんでもない延藤くんの彼女だということ。
その辺まで話したあたりで、今井先生は片手で頭を抱えて、
「待って、追いつかない、ストップ!」
と、制止を要求した。
「えっ? ちょ、ちょっと待って、私、ふたりはとっくに付き合ってると思ってたんだけど? だって、蓮が女の子とずっと一緒にいるなんて今まで……。というか、蕪木さん、延藤くんの彼女なの? え? どういう……、え?」
疑問符だらけの今井先生は、その様子だけで、どれだけ動揺しているのかが手に取るように分かる。
私だって、おかしな話だと思う。
あなたの弟さんのことを好きだと言いつつ、他の男子の彼女です。……なんて。