片恋
「真桜ちゃんが、俺の歌が好きだって言ってくれたから、まだ諦めなくてもいいんだって思えた。そしたら、誰も知らなかった俺の歌を、多くの人が聴いてくれたんだ」
どこか遠くの方で、子どもたちの声が聞こえる。
そこで、私の意識は、ここが公園だったのだということを思い出した。
「今までも、周りの奴らには、俺の歌が好きだって言われたことはあったけど……。真桜ちゃんが言うのは、なんか違うんだ。誰よりも響いて、忘れられない」
大きな手のひらが、私の手をすっぽりと包んで隠してしまう。
「今までのことを忘れて、許して欲しいなんて言わない。でも……」
握られた手から伝わる熱が、毒のように全身に回る。
「でも……、本当に好きだよ」
どこか遠くの方で、子どもたちの声が聞こえる。
そこで、私の意識は、ここが公園だったのだということを思い出した。
「今までも、周りの奴らには、俺の歌が好きだって言われたことはあったけど……。真桜ちゃんが言うのは、なんか違うんだ。誰よりも響いて、忘れられない」
大きな手のひらが、私の手をすっぽりと包んで隠してしまう。
「今までのことを忘れて、許して欲しいなんて言わない。でも……」
握られた手から伝わる熱が、毒のように全身に回る。
「でも……、本当に好きだよ」