片恋
「延藤くん、あの……!」
覚悟を決めて、名前を呼ぶ。
「ん? なに? 真桜ちゃん」
延藤くんは、本当に優しくなった。
以前なら、こんな甘い声色で私を呼ぶなんて、考えられなかった。
きっと、この笑顔を、声を、向けて欲しい女の子はたくさんいるはずで……。
ただ私は、それが恋にはならない。
「あのね、放課後……少し時間あるかな?」
延藤くんから、笑顔が消える。
私の話の内容に、見当がついていたのだろう。
「……分かった。いいよ」
それでも、延藤くんはまた笑顔を見せてくれた。
覚悟を決めて、名前を呼ぶ。
「ん? なに? 真桜ちゃん」
延藤くんは、本当に優しくなった。
以前なら、こんな甘い声色で私を呼ぶなんて、考えられなかった。
きっと、この笑顔を、声を、向けて欲しい女の子はたくさんいるはずで……。
ただ私は、それが恋にはならない。
「あのね、放課後……少し時間あるかな?」
延藤くんから、笑顔が消える。
私の話の内容に、見当がついていたのだろう。
「……分かった。いいよ」
それでも、延藤くんはまた笑顔を見せてくれた。